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TOP > SAMT-NETセミナー > ヤンデル先生の対比教室 第13回

第13回: 病理医になると一日中遊んでられるんですよねと医学生に話しかけられる事案が発声

 ドモっス 病理医ヤンデルでございます。 4 月 12 日に消化器がん検診学会の超音波部会地方会で講演をさせていただきました(この原稿を書いてるのは 3 月末なのでまだ終わってませんが)。今回の内容はその講演と一部かぶります。なんとなく思うところありまして、本日は血管腫の病理写真をバーンと載せたいと思います。
まず下は長径 8mm の血管腫です。バーン。

HCC の手術の時に、切除範囲に偶然入っていた典型的な「海綿状血管腫」であります。 長 径で 8mm 程度の病変ですから、上の写真に写っている血管腔の中で一番大きいものは 3mm とか 4mm くらいになりますね。中には血液が充満しています。病変左側のあたりでは、血管の腔がかなり小さいものもいっぱい混じっています。「血管腫の血管腔は、大きさがバラバラである」ことを、この 1 枚の写真でイメージしておきましょう。
今度は 4mm の血管腫です。バーン。
 
類円形って感じではないですね。でこぼこしています。直径( 4mm )から類推した血管腔のサイズは、だいたい 300 μ m とか 100 μ m くらいでしょう。この血管腫のへりの部分を拡大します。バーン。
 
画面左側をほぼ占拠している、「中にうすピンクの液体を入れているふにゃふにゃの腔」が血管腫の本態、「静脈性血管の増生像」であります。そして、右側に写ってる少し青みがかった赤紫の細胞は背景肝細胞です。
病変のキワは入り組んでいます。線維性被膜はないです。もう一枚写真を出しましょう。バーン。
 
今度は左上が背景肝です。血管腫との境界線は非常に複雑に入り組んでいます。「リアス式海岸」のようです。
以上、病変がパンと張っていない(類円形ではない)ことと、境界部が「リアス式海岸」であることの 2 つが血管腫の形態鑑別においてかなり重要です。エコー像では「 Mass effect がない」とか「周囲肝を圧排していない」というイメージを読み取る必要があります。一度は病理像を見ておくとイメージの助けになります。血管腫はあまり切除されないので、病理像を探すのが大変ですけど……。
( ・?・ ) 探さないでほしい :